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福祉を頑なに拒む彼女と、彼女を搾取する人々

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この子の話。

発達障害と精神疾患を抱えてる。性格上のものもあるだろうし、自己卑下が強いというのもあるだろうし、発達障害の特性がそう出ているというのもあると思う、彼女はとにかく【断る】ことができない。

社会で断ることができない女の子がどういう目に遭うか、想像がつく人にはつくと思う。

彼女は母親と暮らしながら、転々とバイトをしている。頑張りすぎるタイプなのに、体調の波があって、安定してフルタイムで働くのは難しい。

以前のバイト先の元同僚に突然、飲みに行こうと声をかけられた。お世話になっている人だしと飲みに行った。ホテルに行こうと言われた。何もしないと。何もしないと言われて断れなかった。なし崩し的に彼女は性交をされた。彼女は断れなかった。帰宅すると元同僚からブロックされていたという。そういうつもりで飲みに行ったんじゃないよね、したかったわけじゃないよね? と聞けば彼女は頷く。

「ついていった私が悪いから」

悪いのは、あなたじゃないよ。

……それは、レイプだよ。

そう、世間一般の、クソみたいなレイプ神話。それを彼女は真面目に内面化し、自責し続けている。

発達障害の女性は性犯罪被害に巻き込まれやすい。発達グレーの私自身もいちど、信頼していた男性からレイプされたことがある。

彼女は、大事にしたくないから、と、警察には行かなかった。たしかに、日本の法で裁くのは難しいケースかもしれない、性暴力を警察に訴え出ることの大変さは私も知ってる、それでも、それでも、断れない彼女を利用し、レイプした男が、平気で生きているって、どうしてなの。
あんな男は、人間の味をしめた熊だ。一度レイプしても平気だと思った男は、また押しに弱そうな女性を狙うだろう。

彼女の精神疾患の治療も、聞けば不安になるような内容で。彼女が飲む精神薬は日に6種類。どれがどう効いてるのかもよく分からないというし、主治医にも話をあまり聞いてもらえない。そんな主治医の言いなりに薬を飲み、通っている。でも、転院は気がすすまないのだという。

彼女は度々寝込む。母親も精神障害を抱えているという。生活は楽ではないはずだ。
きっと、なにかを変えようという気力を奪いつくされてしまっている。

福祉事務所に行って、生活保護を受けて、少しゆっくり休もうよ。そうしたら、合う先生も見つかるかもしれないし、障害者雇用で、安全で理解のある職場も探せるかもしれない。まずは、休もうよ。手伝えることは、手伝うから。

「いや。私なんかが生活保護を受けるなんて、申し訳なくて」

働きながらでも、足りない生活費は貰えるから。少しでも無理のない生活をしようよ。

「ううん。もうちょっとがんばってみる。私なんかのために相談乗ってくれてありがとうね」

また連絡するから。

こんな話をする度に、彼女は翌日寝込んでしまう。
私がしていることはお節介なんだろうか。福祉の手を受けず、受難の日々を過ごすことが彼女の意思ならば、それを尊重するべきなんだろうか。

私はただ、彼女を搾取する人間が許せない。彼女を搾取する怪物が、増長していくことが許せない。

それでも彼女は頑なに福祉を拒む。

当ブログはは適宜情報のアップデートを行っています。記事の内容について詳しく知りたいことや、間違い、古くなってしまった情報があれば遠慮なくコメント欄やメールフォームからご指摘ください。
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この記事を書いた人
断崖みさき(なまぽちゃん)

どんどん受けよう生活保護。社不すぎて定職つけず風俗転々虫の貧困女子→諦めて自己破産して生活保護へ。現在は穏やかに暮らすことができています。精神障害者手帳2級所持。 #風俗はセーフティネットではありません

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