ある日突然なまぽちゃんブログの検索キーワードが『えらいてんちょう』で埋め尽くされた。やや恐怖を感じながらえらいてんちょうさんのアカウントを見ると、なまぽちゃんの記事をシェアしてくれていた。
どんどん受けよう生活保護
「茶封筒に入った生活費を役所から受け取った。すぐに市役所の食堂に入って、働かざる者なのにごはんを食べた。おいしかった。」
生活保護で自分の人権に気付いた https://t.co/YhVSfGodG9 @namapo_chanより
— えらいてんちょう (@eraitencho) July 5, 2021
なんとなく有名人ということは認識していたけどまったくどういう思想なのか知らなくてなんとなくこわい人だと思っていたのだけど、『どんどん受けよう生活保護』は今後のなまぽちゃんの標語にしようと決めた。
ひとまず彼の本を読んでみることにした。
女の子、支払いが詰んだからって風俗始めなくていいんだよ。女はいざとなったら身体売れるなんて決めつけを鵜呑みにしないで。破産して生活保護受けてからだって始められることがいくらでもある。なまぽちゃんも入院しながらブログ書き始めたし。https://t.co/XYFysjoPNn
— なまぽちゃん@元貧困女子 (@namapo_chan) July 8, 2021
この本ではサラリーマン、なんとなくそうするべきだと思ってその職業を選択している人に対して、「あなたは、つらいことをやる必要はない」と語っている。
なまぽちゃんと名乗り始めてから、生活保護をぬるま湯と例えるなんて、という批判がきた。自分はつらいことをやっているのに、悠々とぬるま湯につかるなんて。そう聞こえた。
なまぽちゃん的にはサラリーマンを風俗嬢、水商売に置き換えて読んでいた。何かにお金が必要で、もしくはそれでしか働けないと思いこんでいて嫌々やっているなら、やめる手段はあるんじゃないか。
「しょぼい起業」は何かをはじめるためにお金を貯めなくては、と嫌々ナイトワークを選ぶよりもはやくやりたいことをはじめるヒントになると思うし、なんなら生活保護中からでも商売がスタートできる(当然勤労収入は申告することとして)ことがわかる。
し、「いや、私は夜職でドカンと貯金する」と決めている姫にも、夜職でお客さんに応援してもらいやすい(投資されやすい)考え方が詰まっている。
『おわりに』より引用する。
「あぁ、私はもうダメだ、脱落者だ、生きていく価値がない」と「誰かが決めた価値観やルール」に縛られて、人生を放り投げてしまうのはあまりにももったいない、と私は思います。
2018年 イースト・プレス えらいてんちょう『しょぼい起業で生きていく』
風俗を選択する多くの女の子が、私もかつてはそうだったけど、「あぁ、ここまで落ちてしまった、なんとかするにはもう(自分は女だから)風俗をやるしかないんだ」と、
「風俗はセーフティネットである」
「女はいざとなったら身体を売れる(売るもの)」
という誰かが決めた価値観(しかもそれを唱えることによって得をするのは、男たち)によって、嫌々ながらその世界に足を踏み入れることが少しでも少なくなればいい。
そう思って私は #風俗はセーフティネットではありませんを掲げている。
この本、Amazonのアンリミにも入ってるので、夜職の女の子も気軽にどんどん読んだらいいと思います。あと、なまぽちゃんのリプ欄で怒ってるみなさんも。
コメント